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グリーングラス
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■グリーングラス■TTGの一角、第3の男
グリーングラス、牡、黒鹿毛、日本生産、日本調教
生没年月日・1973年4月5日−2000年6月19日
父インターメゾ 母ダーリングヒメ
生産者・諏訪牧場  馬主・半沢吉四郎
調教師・中野吉太郎(中山)→中野隆良(中山→美浦)  主戦騎手・安田富男、岡部幸雄、大崎昭一
競走成績・26戦8勝(8−7−4−7) 主な勝利・菊花賞、天皇賞・春、有馬記念
■コメント
グリーングラスは、1973年に生まれました。

トウショウボーイテンポイントともに「3強」を形成し、3頭の頭文字から「TTG」と称されました。

トウショウボーイ、テンポイントに続く第3の男ともいわれました。

3冠最後の菊花賞を勝った3歳春を過ぎてから伸びた代表的上がり馬で、晩成の名馬として知られます。

競走成績26戦8勝。主な勝利は、菊花賞、天皇賞・春、引退レースとなった有馬記念です。

現役引退後は、エリザベス女王杯馬・リワードウイングなどを出しました。


□グリーングラスを知るおすすめ作品

■履歴
▼デビューまで
グリーングラスは、英セントレジャー馬・インターメゾを父に、母ダーリングヒメは重賞勝ち馬で、母の父・ニンバスが英2冠馬(英200ギニー、英ダービー)。当歳時は好馬体だったが、2歳春から急激に背が伸びたといわれます。

1974年11月に馬主の半沢吉四郎氏の地元・福島競馬場で、中野吉太郎厩舎に入ります。

▼現役時代
▽3歳
グリーングラスは、1976年の3歳の1月に東京で新馬でデビューすると、デビュー戦は4着でした。

このレースの勝ち馬が後のライバル・トウショウボーイで、他に5着に、競走馬として毎日王冠などを勝ち、繁殖牝馬として3冠馬・ミスターシービーの母となるシービークインがいます。
(ちなみにミスターシービーの父は、このレースの勝ち馬・トウショウボーイです)

3戦目で初勝利しますが、続く2戦は敗れ(デビューから5戦目に日本ダービー参戦を狙いNHK杯に出るも12着)、続くデビューから6戦目は6月初旬のあじさい賞で2勝目を挙げます。

3歳春は、全く目立たなかったですね。

7月に、マーガレット賞2着で、秋に中距離ハンデ2着で、鹿島灘特別で3勝目を挙げて、回避馬による繰り上がり出走で滑り込みで菊花賞に臨みます。

菊花賞は12番人気に過ぎませんでしたが、3番人気のテンポイントが1番人気のトウショウボーイを交わしたところを内からグリーングラスがスルスルと抜け出すように伸びて力強く優勝します。

この勝利は、人気薄の気軽さの面もありましたが、強い優勝だったと思います。

この年はこれで終了します。

▽4歳
1977年になると、アメリカジョッキーズクラブカップを勝ちますが、目黒記念・春2着、天皇賞・春がテンポイントの4着、宝塚記念がトウショウボーイ、テンポイントに続く3着、日本経済賞を勝って、天皇賞・秋が5着、有馬記念がテンポイント、トウショウボーイに続く3着。

この年はこれで終了します。

▽5歳
1978年になると、アメリカジョッキーズクラブカップ2着、オープン3着で、ライバルのトウショウボーイ(現役引退)、テンポイント(この年の1月の日経新春杯のレース中に故障、同年3月5日に故障がもとで死亡)がいないなかで、4月29日の天皇賞・春を勝ちます。

宝塚記念2着、有馬記念6着。

この年はこれで終了します。

▽6歳
アメリカジョッキーズクラブカップ2着、宝塚記念3着、オープン2着で、引退レースとなった有馬記念でメジロファントムをハナ差でしのぎ、TTGの一角を形成したグリーングラスは有終の美を飾り、ターフを去ります。

競走成績・・・・・
3歳 新馬4着、新馬4着、未出未勝1着、300万下4着、NHK杯12着、あじさい賞1着、マーガレット賞2着、中距離H2着、鹿島灘特別1着、菊花賞1着
4歳 アメリカJCC1着、目黒記念・春2着、天皇賞・春4着、宝塚記念3着、日本経済賞1着、天皇賞・秋5着、有馬記念3着
5歳 アメリカJCC2着、オープン3着、天皇賞・春1着、宝塚記念2着、有馬記念6着
6歳 アメリカJCC2着、宝塚記念3着、オープン2着、有馬記念1着


▼現役引退後
現役引退後、種牡馬となり、リワードウイング(エリザベス女王杯)などを出しています。

晩成の長距離血統ながらある程度成功しています

主な産駒・・・
リワードウイング(エリザベス女王杯など)

トウショウファルコ(金杯・東、アメリカジョッキークラブカップ)
トシグリーン(京王杯オータムハンデ、CBC賞)
など

母の父として
ザスクープ(京都大障害・秋)
など

1996年に種牡馬を引退。

2000年に死亡。


▼血統
父インターメゾ母ダーリングヒメ(父ニンバス)という血統です。

半妹に重賞勝ち馬のハザマフアースト(父バーバー)がいます。

インターメゾの父・ホーンビームのホーンビーム系は、ハイペリオン系でも最もスタミナがある系統といわれています。

母は前述のように重賞勝ち馬のダーリングヒメで、曾祖母・ダーリングはトキノミノルの1歳上の全姉。

■総評
スピードのある「近代型ステイヤー」ともいわれたグリーングラスですが、細身ながら一般的ステイヤーとは違う大型馬で、大型馬ゆえにつねに脚部不安に苦しめられました。

ステイヤーとしては、落ち着きがなく、レースで折り合いに欠くところもありました。

大型馬ゆえの瞬発力不足、不器用さもあり、勝ちきれない点もありましたが、内埒を頼るコーナリングの癖もあり、ツボにほまると菊花賞のような強さを発揮しました。

「馬が1度でも使うとコロッと良くなる」といわれ、脚部不安をかかえていなければ、もっと強かったかもしれません。

クラシックの菊花賞を制し、古馬で天皇賞・春、引退レースで有馬記念を制しています。

TTGの主な3強対決では、3歳で菊花賞に勝ち(2着テンポイント、3着トウショウボーイ)、4歳の宝塚記念では、トウショウボーイ、テンポイントに次ぐ3着、4歳の有馬記念では、テンポイント、トウショウボーイに次ぐ3着になって、TTG「3強」の一角を形成しました。
(菊花賞終了直後は単なる穴馬と見られていたに過ぎませんが・・・)

トウショウボーイ、テンポイントが「最強世代」といわれるのは、グリーングラスの強さと長きにわたる活躍があることも関係していると思います。

特に引退レースとなった6歳の有馬記念の勝利は、グリーングラスの存在感を強くしました。


□グリーングラスを知るおすすめ作品

■3代血統図
Hyperion3×5、Nearco3×5
*インターメゾ
Intermezzo

1966 黒鹿毛
Hornbeam

1953 栗毛
Hyperion
Thicket
Plaza

1958 鹿毛
Persian Gulf
Wild Success
ダーリングヒメ

1964 栗毛
*ニンバス
Nimbus

1946 鹿毛
Nearco
Kong
ダーリングクイン

1958 栃栗毛
*ゲイタイム
Gay Time
ダーリング

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