リボー |
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■リボー■生涯無敗と凱旋門賞連覇 RANKING4位タイ |
リボー(Ribot)、牡、鹿毛、イギリス生産、イタリア調教 |
生没年月日・1952年2月27日−1972年4月28日 |
父テネラニ 母ロマネラ |
生産者・フェデリコ・テシオ 馬主・マリオ・インサーチ・デッラ・ロケッタ侯爵 |
調教師・ウーゴ・ペンコ 主戦騎手・エンリコ・カミーチ |
競走成績・16戦16勝(16−0−0−0) 主な勝利・凱旋門賞2回 |
■コメント |
16戦16勝で無敗の戦績、2着以下につけた着差が合計で100馬身差近く、世界最高峰のレースともいわれる凱旋門賞を連覇したリボーは、史上最強馬というひともいます。 □リボーを知るおすすめ作品 ■血統 リボーは、父テネラニ母ロマネラ(父エルグレコ)という血統で1952年にイギリスのナショナル・スタッドで生まれます。 父テネラニは、戦績27戦17勝で伊ダービー、クイーンエリザベスステークス(キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスの前身)などを勝った 母ロマネラは、戦績7戦5勝で、イタリアの最優秀2歳牝馬だが、故障で3歳以降はレースに出ず繁殖入り 母の父エルグレコは、伊セントレジャーなどに勝ち、戦績は21戦17勝 上記3頭はすべてイタリアの天才馬産家・フィデリコ・テシオ氏の生産 リボーの生産もテシオ氏でした。 生産がイタリアのテシオ氏で、リボーの両親ともに、テシオ氏の生産馬だったのに、イタリアではなく、イギリスで生まれたのは、母のロマネラを種牡馬・テネラニと交配し、イギリスに滞在していた時にリボーが生まれたからです。 父母や関係者などがイタリアで、イタリア色が強いリボーが、生産国がイギリスとなっているのは、このためです。 テシオ氏は独自の生産ビジョンを持ち、種牡馬を手元に置かない主義のだったため、このようなケースは、他のテシオ氏の生産馬にも見られます。 ■履歴 ▼デビュー前 前述のように、イギリスで生まれ、生後にすぐにイタリアへ渡ったリボー リボーは、子馬の頃は、小柄で、小さく、「イル・ピッコロ(ちびっこ)」とよばれ、育ちました。 テシオ氏は、この子馬に自身の生産馬に画家の名を好んでつけたように、フランスの画家・テオデゥル・オーギュスタン・リボーにちなみリボーと名づけました。 リボーが生まれた頃は、後述のようにテシオ氏も最晩年で、画家の名を馬名につけつくし、この画家(リボー)の名はかなり無名です。 テシオ氏は、リボーに尋常ではない素質や気配・雰囲気を感じたものの、馬格がなく、小柄で見栄えのしないリボーのクラシック登録をしませんでした。 リボーの感じた素質などは、テシオ氏の天才馬産家としてのカンや相馬眼からでしょう。 やがてテシオ氏のリボーに感じた素質などが現実のものとなります。 しかし、テシオ氏はリボーの活躍をみることなく、リボーがデビューする2ヶ月前に死去しました。 リボーは、テシオ氏が最晩年に生産した馬で、テシオ氏の最後にして競走馬としての最高傑作になります。 後のサラブレッドに与えた影響力では、競走馬としても超一流であったテシオ氏の生産馬・ネアルコ(14戦14勝の無敗)のほうが上ですが、競走馬としての戦績・実績は、16戦16勝の無敗で、凱旋門賞を連覇しているリボーのほうが上です。 テシオ氏は、ネアルコとリボーを生産したわけで、その天才馬産家がうかがえます。 ▼現役時代 ▽2歳 リボーは、1957年7月に2歳でデビューします。 デビュー戦のトラムスキオ賞、2戦目のクリテルリウムナチオナーレをそれぞれ1馬身差、2馬身差で快勝したリボー 続く3戦目の伊グランクリテリウムでは、抑える競馬をし、自分の思うままに走れないリボーは、その影響から生涯最小着差のアタマ差の勝利をします。 以後、抑える競馬はせず、自分の思うままにリボーを走らせることになります。 ▽3歳 年が明け、1955年に3歳となったリボーは、クラシック登録がないので、裏街道を進み、テシオ氏の悲願であった凱旋門賞制覇を目指します。 イタリアで、3歳の初戦、4戦目となるピサ賞を6馬身差で勝つと、エマヌエーレフィリベルト賞を10馬身差で勝ち、ブレンボ賞、べサナ賞では、後のイタリアのセントレジャーの勝ち馬・デレインにそれぞれ1馬身差、10馬身差をつけて勝利しました。 フランスに渡り、目標の凱旋門賞では、ボウプリンスに3馬身差をつける余裕の勝利を挙げています。 さらにイタリアに戻り、イタリアの大レース・ジョッキークラブ大賞で前年の勝ち馬・ノルマンに15馬身差の圧勝をしています。 ▽4歳 1956年、4歳になったリボーは、イタリアで、グィリオヴェノ賞、ヴィチュオーネ賞、ガルバニャーテ賞とそれぞれ4馬身差、12馬身差、8馬身差で勝ち、イタリア最大の大レース・ミラノ大賞も8馬身差で圧勝しています。 競馬のレベルがヨーロッパでも低いといわれたイタリア・・・ そのイタリアの馬であるため、フランスで凱旋門賞を勝っているにもかかわれず、イギリスでリボーの評価が低いと知ると、イギリスへ渡り、キングジョージY&クイーンエリザベスステークスに出走しました。 このレースを当時の最大着差である5馬身差で勝つと、イギリスでのリボーの低い評価を覆しました。 この後、イタリアに戻り、ピアッツァレ賞を8馬身差で勝ちます。 そしてフランスへ渡り、2回目の凱旋門賞に臨み、豪華なメンバー(各国のクラシック馬やアメリカからの遠征馬)を相手に、後のシーバードと並ぶこのレースの最大着差の6馬身差で圧勝しています。 しかも馬なりのままで・・・。 凱旋門賞連覇で現役引退へ 着差の6馬身差も、もっと差があったといわれています。 16戦16勝の無敗、しかもほとんど圧倒的強さで勝ち続けました。 ▼現役引退後 種牡馬となったリボーは、最初はイギリスへ渡り、次の年から2年間をイタリアで過ごし、リース契約でアメリカへ渡りました。 当初の契約では、5年間アメリカにリース契約の予定でしたが、アメリカへ渡っての環境の変化や加齢などのためか、若い頃の人懐っこさは影を潜め、気難しくなり、非常に扱いづらく、そのため保険の引き受け手が見つからず、5年間のリース契約は延長となり、アメリカにとどまることになりました。 リボーは種牡馬としても優秀で、同じテシオ氏の生産の大種牡馬・ネアルコを上回るとも・・・。 1963年、1967年、1968年のイギリスのリーディングサイヤー。 産駒は、主にヨーロッパで走りましたが、後継種牡馬、サイヤーラインなどは主にアメリカで成功をしています。 後への影響力では前述のようにネアルコが上回っており、ネアルコ系が大きく繁栄しています。 リボー系は、ネアルコ系などの繁栄で少数派となりましたが、ネアルコ系に対抗しています。 凱旋門賞連覇は、その後、リボーの血を引き継ぐアレッジドが達成しています。 (アレッジドは、その父系を遡ると、ホイストザフラッグ〜トムロルフ〜リボー) 主な産駒・・・ ラグーサ(愛ダービーなど) トムロルフ(プリークネスステークスなど) アーツアンドレターズ(ベルモントステークスなど) モルヴェド(凱旋門賞、仏ダービーなど) プリンスロイヤル(凱旋門賞など) グロースターク(9戦8勝、種牡馬) ヒズマジェスティ(北米リーディングサイヤー、種牡馬) リボッコ(英セントレジャー、愛ダービー) リベロ(英セントレジャー、愛ダービー) ■リボーは、テシオ氏の集大成 リボーの血統は、父方母方とも3代に渡ってテシオ氏の生産馬です。 テシオ氏は、自分の生産した種牡馬をあまり用いず、繁殖牝馬も牝系を育てる一方で、毎年購入し、めまぐるしく変えており、テシオ氏の生産馬ではリボーは、珍しいタイプです。 ちなみに、リボーの父系4代(リボー自身も含め)にわたるテシオ氏の生産の起点曾祖父カヴァリエール・ダルビーノ(戦績5戦5勝、ミラノ大賞など)は、生前テシオ氏が自身の生産馬で最高の評価をしていた馬 リボーの16戦無敗、凱旋門賞連覇をテシオ氏が見たら、どうなったか・・・ ある意味、リボーは、テシオ氏の集大成、血統の結晶といえる生産馬といえると思います。 テシオ氏の血統への考え、生産ビジョンは、難しく深遠だったといえます。 □リボーを知るおすすめ作品 |
■競走成績 | |||||
開催日 開催国 競馬場 レース名 |
距離 格 |
頭数 人気 着順 |
斤量 着差 |
タイム 騎手 |
1着(2着) |
1954.7.4 伊 サンシーロ トラムスキオ賞 |
T1000 |
1 |
1 |
E.カミーチ |
(Donata Veneziana) |
1954.9.26 伊 サンシーロ クリテリウムナチオナーレ |
T1200 |
4 1 |
2 |
E.カミーチ |
(Zenodoto) |
1954.10.24 伊 サンシーロ 伊グランクリテリウム |
T1500 |
7 1 |
アタマ |
E.カミーチ 1.38.4 |
(Gail) |
1955.3.6 伊 ピサ ピサ賞 |
T1500 |
1 |
6 |
E.カミーチ |
(Donata Veneziana) |
1955.4.17 伊 サンシーロ エマヌエーレフィリベルト賞 |
T2000 |
4 1 |
10 |
E.カミーチ |
(Gail) |
1955.7.16 伊 サンシーロ ブレンボ賞 |
T2200 |
2 1 |
1 |
E.カミーチ |
(Derain) |
1955.9.7 伊 サンシーロ べサナ賞 |
T2400 |
3 1 |
10 |
E.カミーチ |
(Derain) |
1955.10.9 仏 ロンシャン 凱旋門賞 |
T2400 |
23 1 |
55.5 3 |
E.カミーチ 2.35.68 |
(Beau Prince) |
1955.10.23 伊 サンシーロ ジョキーズクラブ大賞 |
T2400 |
1 |
15 |
E.カミーチ |
(Norman) |
1956.5.12 伊 サンシーロ グィリオヴェニノ賞 |
T2000 |
1 |
4 |
E.カミーチ |
(Fuscaldo) |
1956.5.16 伊 サンシーロ ヴィチュオーネ賞 |
T2400 |
1 |
12 |
E.カミーチ |
(Magistis) |
1956.6.10 伊 サンシーロ ガルバニャーテ賞 |
T2000 |
1 |
8 |
E.カミーチ |
(Grand Rapids) |
1956.6.17 伊 サンシーロ ミラノ大賞 |
T3000 |
6 1 |
8 |
E.カミーチ 3.16.2 |
(Tissot) |
1956.7.21 英 アスコット キングジョージY&クイーンエリザベスS |
T12F |
9 1 |
130p 5 |
E.カミーチ 2.40.24 |
(High Veldt) |
1956.9.9 伊 サンシーロ ピアツァレ賞 |
T1800 |
1 |
8 |
E.カミーチ 1.51.6 |
(Magabit) |
1956.10.7仏 ロンシャン 凱旋門賞 |
T2400 |
20 1 |
60 6 |
E.カミーチ 2.34.76 |
(Talgo) |
■5代血統図 |
Sunstar5×5 |
Tenerani 1944 鹿毛 |
Bellini 1937 鹿毛 |
Cavaliere d’Arpino | Havresac | Rabelaia |
Hors Concours | ||||
Chuette Chuette | Cicero | |||
Chute | ||||
Bella Minna | Bachelor’s Double | Tredennis | ||
Lady Bawn | ||||
Santa Minna | Santoi | |||
Minnow | ||||
Tofanella 1931 栗毛 |
Apelle | Sardanapale | Prestige | |
Genmma | ||||
Angelina | St.Frusquin | |||
Seraphine | ||||
Try Try Again | Cylgad | Cyllene Cyllene | ||
Gadfly | ||||
Perseverance | Persimmon | |||
Reminiscence | ||||
Romanella 1943 栗毛 |
El Greco 1934 栗毛 |
Pharos | Phalaris | Polymelus |
Bromus | ||||
Scapa Flow | Chaucer | |||
Anchora | ||||
Gay Gamp | Gay Crusader | Bayardo | ||
Gay Laura | ||||
Parasol | Sunstar | |||
Cyclamen | ||||
Barbara Burrini 1937 黒鹿毛 |
Papyrus | Tracery Tracery | Rock Sand | |
Topiary | ||||
Miss Matty | Marcovil | |||
Simonath | ||||
Bucolic | Buchan | Sunstar | ||
Hamoaze | ||||
Volcanic | Corcyra | |||
La Soufriere |
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