世界的名馬の日本への輸入 |
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■世界的名馬の日本への輸入■ ヨーロッパの世界的名馬・最強馬といわれた歴史的名馬で、日本に輸入された種牡馬にダンシングブレーヴとラムタラがいます。 ダンシングブレーヴは、ヨーロッパで種牡馬となり、奇病・マリー病になりながら、種牡馬として日本へ輸入されてから、ヨーロッパで産駒からコマンダーインチーフ(英ダービー、愛ダービー)やホワイトマズル(イタリアダービー)などを輩出しました 日本でも少ない産駒からエリモシック(エリザベス女王杯)、キョウエイマーチ(桜花賞)、キングヘイロー(高松宮記念)、テイエムオーシャン(桜花賞、秋華賞)などの大物や重賞勝ち馬などを輩出し、種牡馬として、一定の成功はしました。(もちろんこの馬の戦績などから考えると物足りないが・・・) 母の父としてもスイープトウショウ(秋華賞、宝塚記念、エリザベス女王杯)やメイショウサムソン(皐月賞、日本ダービー、天皇賞・春、天皇賞・秋)などを輩出しています。 ラムタラは、ヨーロッパで種牡馬になったものの、期待を大きく裏切り、日本へ輸入されましたが、日本でも目立った産駒を輩出せず、ヨーロッパへ買い戻されました。 本来、ダンシングブレーヴにても、ラムタラにしても、日本へ輸入されるような競走実績の馬ではありません。 ダンシングブレーヴは、4戦全勝で英2000ギニーを制しました。 続く英ダービーで距離の不安(ダンシングブレーヴの血統はスピード血脈が強く、ダンシングブレーヴには距離が長いのでは・・・と思われていた)をささやかれましたが、後方からものすごい末脚(1ハロン10秒台の「神脚」とも言える奇跡の末脚)で追い込み、シャーラスタの2着に敗れはしたものの、「負けてなお強し」を印象付け(勝ったシャーラスタにより敗れたダンシングブレーヴに注目された)ました。 続くエクリプスステークスで「鉄の女」といわれた女傑・トリプテックらに圧勝します。 続くキングジョージY&クイーンエリザベスダイヤモンドステークスで英ダービーで敗れたシャーラスタ(4着)にらに快勝(2着はシャーダリ)します。 凱旋門賞の叩き台になったセクレトステークスを圧勝します。 凱旋門賞では、凱旋門賞史上でシーバードが勝利した年に匹敵する最高レベルといわれるメンバーを相手に、コースレコード(当時)で快勝(日本からヨーロッパに滞在していた日本ダービー馬・シリウスシンボリも参戦しましたが14着でした)しました。 この後、アメリカでブリーダーズカップターフに出走し、マニラの4着。敗因としてダートを横切る際(コース設計上、ダートを横切るようになっていた)、他馬の蹴り上げた泥が目に入ったためとも、アメリカの固い芝が合わなかったともいわれています。 個人的には泥が目に入ったためと考えます。ブリーダーズカップターフも本来なら個人的には勝っていたのではないかと思っています。 もちろん「神脚」を駆使した英ダービーも後方過ぎる位置取りでなけなければ勝っていたと思います。 これがダンシングブレーヴの戦いの軌跡で、戦績は10戦8勝・・・アメリカでブリーダーズカップターフに敗れているため、「1980年代のヨーロッパ最強馬」といわれますが、私の中では、「1980年代の世界最強馬」ですね。 ラムタラは、准重賞のワシントンシンガーステークスでデビューし、このレースを勝ちます。 ラムタラの体調管理の難しさ、体質の弱さもあり、次にいきなり、英ダービーに出走し、1戦のキャリアでコースレコード(当時)で、英ダービーに優勝します。 この後、夏のヨーロッパ最高峰のレースといわれるキングジョージY&クイーンエリザベスダイヤモンドステークスに出走し、ここも勝ちます。 そして世界最高峰のレースの一つといわれる凱旋門賞も勝ちます。 欧州で最高峰クラスといわれる3つ(英ダービー、キングジョージY&クイーンエリザベスステークス、凱旋門賞)を勝ったラムタラは、日本では「欧州3冠」ともいわれる「欧州3大レース」を1971年のミルリーフ以来、史上2頭目で制したことになります。 しかも無敗で・・・「欧州3大レース」以外は1戦したのみで・・・これはすごいですね。 アメリカのブリーダーズカップターフに臨むプランもありましたが、レース間隔の短さなどから断念し、引退しました。 ラムタラの戦績は4戦4勝です。 ダンシングブレーヴは当然のようにヨーロッパの年度代表馬となっていますが、ラムタラは、年度代表馬となっていません。 ラムタラのオーナーがドバイに関係していたため、ドバイの台頭をおそれたためともいわれています。 ラムタラは「欧州3大レース」を制したのに、年度代表馬となりませんでした。 年度代表馬は、マイルを中心に活躍したリッジウッドパールでした。 私ならラムタラを年度代表馬としますが・・・ ラムタラが年度代表馬にならなかった理由に着差の少なさがあるようですが、着差は「強さ」とは関係ないと思います。 「強い馬」なら少ない着差でも勝つと思います。 ラムタラは、不当な低評価で、もっと評価されるべきと思いますね。 ダンシングブレーヴやラムタラが日本へ輸入できた背景に円高など経済的側面もありますが、「種牡馬の墓場」ともいわれる日本は、ダンシングブレーヴやラムタラの血脈を生かしていないと思います。 ダンシングブレーヴやラムタラなどのいわゆるヨーロッパの底力のあるクラシック血統は、アメリカなどの「軽い」スピード血脈とは違う趣があります。 スピードや仕上がりの早さが尊重され、サンデーサイレンス系に代表されるスピード血脈などが注目され、生産界で人気なのはわかりますが、もっとクラシック血統や「重量感」(日本では「重い」と敬遠されがちだが・・・)のある血脈に注目されていいと思います。 シンボリ牧場がクラシック血統ともいえる底力があり、重量感もあるエンペリーやエンペリーの血脈に注目し、種牡馬としたのもそのためだと思います。 例えばノーダンダンサー系でもヨーロッパで成功しているサドラーズウェルズなどクラシック血脈として生かせれば面白いと思います。 そうした点でサドラーズウェルズ系のテイエムオペラオーやメイショウサムソンは注目ですし、ダンシングブレーヴの産駒で名血のキングへイローにも注目です。 これから主流血脈となるのは、あくまでサンデーサイレンスに代表されるスピード血脈であり、ノーザンダンサー系でいえばスピード血脈の強いダンチヒ系などなのでしょうが・・・。 くしくも「史上最強馬RANKING」で2位タイと私が高い評価をしているダンシングブレーヴやラムタラという大変な名馬が日本へ輸入されました。 ダンシングブレーヴやラムタラの血脈が日本でも生かされれば・・・と思います。 |
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